後遺障害

交通事故による後遺障害が認められる為には、機能障害の原因となる損傷が必要です。つまり、交通事故で関節や関節付近の骨折や脱臼、靭帯や腱の損傷、神経の損傷が確認されている事が条件です。このため、特に痛みや外傷がなくても、レントゲンやMRIによる画像撮影をしておく事が大切です

医師また検査結果で異常がなくても、痛みや関節の動かしにくさなどの自覚症状がある場合はきちんと伝えておきましょう。医師側でその記録は残しておく筈ですが、念のため自分でも手帳などにメモをしておくと良いでしょう。事故から時間が経った後に器官の損傷が出た場合、通常は自己との因果関係が否定されます。しかし事故直後から自覚症状ある事が証拠として残っていれば、事故との関係を認められる場合があります

加えて固定時に関節機能障害の原因が確認できる事も必要です。例えば関節に骨折後の癒合不良や変形、関節の強直、神経マヒなど、こちらも何か違和感があれば医師へ診察を依頼し、証拠を残しましょう

後遺障害の審査は第三者機関である自賠責損害調査事務所が行います。申請の窓口は保険会社が一般的です。このため、第三者の立場からでもきちんと判断ができるよう、証拠が重要になります。


障害の等級

障害上肢機能障害は障害の度合いにより6等級に分かれています。重い順に第1級4号(両上肢の用を全廃したもの)、第5級6号(1上肢の用を全廃したもの)、第6級6号(1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの)、第8級6号(1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの)、第10級10号(1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの)、第12級6号(1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの)に分類されます。

両上肢の用を全廃したものとは、3大関節(肩関節、肘関節、手関節)の全てが強直、手指の全部の用を廃したものです。1上肢の用を全廃したものとは、右手または左手のどちらかで3大関節(手指を含む)の全てが強直、麻痺した場合を言います。関節の用を廃したものとは、関節が強直した場合、関節の完全弛緩性麻痺か近い状態にある場合、人工関節が挿入置換されている関節のうち、可動域が半分になった場合にあたります

廃すると著しい障害と障害の違いとして目安になるのは、廃するは全てが強直または麻痺した場合、著しい障害は関節の可動域が半分以下になった場合、障害は関節の可動域が3分の4以下に制限されている場合を言います。


交通事故による障害

交通事故被害として、上肢機能障害を追ってしまう場合があります。上肢とは肩関節、肘関節、手関節までの3大関節と手指の事です。これらの箇所に障害が残る事を上肢機能障害と呼びます。関節の機能障害が認められる条件に、主要運動の制限があります。どの程度制限されるかによって等級が変わります。当然、制怪我限が大きい方が重い障害とされます。

肩関節は屈曲、伸展、外転、内転、外旋、内旋の運動ができます。この中でも、屈曲、外転、内転の運動が肩関節の主要運動と言われています。肘関節は屈曲、伸展を主要運動としています。手関節の主要運動は屈曲、伸展とされています。しかし3大関節の運動はこれら主要運動だけで成り立っているわけではありません。参考運動と呼ばれる運動が設定されている箇所もあります。障害の等級を決める際は、主要運動と参考運動がどれだけ制限されるかを判断します

また交通事故による上肢機能障害は、事故直後に起こるとは限りません。事故後は症状が出なくても、後になって症状が出てくる場合もあります。これを後遺障害と呼びます。交通事故による後遺障害が認められる為には、事故直後に何かしらの損傷や自覚症状があった事実が必要になります。このため、事故後は症状がなくともレントゲンやMRIで精密検査をしておく事が一般的です。また自覚症状の有無を医師に伝えておく事も必要です。特に自覚症状は本人でないと分からない事ですから、小さな事だからと無視せず、気になる場合は必ず医師に伝えておくようにします。次のページでは傷害の等級後遺障害について説明します。

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